歯科雑誌のデジタル化を進めていって判明したことは、当院にある一番古い歯科雑誌は1966年の歯界展望であることであった。私は1968年に大学を卒業しているので、その2年前、つまり私の父が購入したものであろう。記事の中に引いてあるアンダーラインは、父が引いたものかの引いたものかは定かでない。表紙の目次(目次が表紙にあるのは便利なのだが、この頃のものにはこのようにレイアウトされているものはない)を見ると、学生時代に講義を受けた大西正男(予防歯科)総山孝雄(充填学)、堀口申作(耳鼻科咽喉科)、落合靖一(小児歯科)。木下四郎(歯周病学)といった先生、何回も文献を読んだ高添一郎先生といった懐かしいお名前が記載されている。45年前であるからお亡くなりになっている方も少なくないので、改めて「記録」というものはそのままその当時を映しているものだ・・ということを実感する。私がこうして書いているものも未来永劫に渡って残るのであろうから、ある意味での怖さを感ずる。できれば死んだあとには私というものが存在したという証は何も残したくない・・という思いとは裏腹に、様々なものを残してきてしまったな・・という後悔の念もつきまとう。 この号をめくってみて目にとまったのは「咬合の平衡(Occlusal Balance ,Balanced Occlusion)について」と題された、愛知学院大学の教授でいらした大場彬照先生のお書きになったものであった。読み進めていくうちに、自分が持っている知識が整理されていないことを思い知らされた故きを温ねて新しくを知る」ことをもくろみ、千夜一夜物語のように、これから、手元にあってデジタル化した1000冊以上にのぼる、歯科雑誌を一冊ずつめくっていくことにした。「振り返り」を始めるのは歳をとった証であるが、これが終わる頃は歯科の前線から身をひくときであろうから、静かに幕を閉じるための最終章・・。
24インチのディスプレーに表示された歯界展望1966年1月号。ほぼ実物大に表示される。

拡大機能を使えば細部も十分読み取れる。(この頃はカラー写真は掲載されていない)
- 2011/09/11(日) 23:58:14|
- 文書のデジタル化
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